2020年05月25日

給与ファクタリング


金融庁

給与の買取りをうたった違法なヤミ金融にご注意ください!

「借金ではありません」「ブラックOK」などの誘い文句に要注意!
いわゆる「給与ファクタリング」などと称して、業として、個人(労働者)が使用者に対して有する
賃金債権を買い取って金銭を交付し、当該個人を通じて当該債権に係る資金の回収を行うことは、
貸金業に該当します(注)。
(注)貸金業法の解釈の詳細な内容については、以下の「一般的な法令解釈に係る書面照会手続」
に掲載している文書をご参照願います。

【一般的な法令解釈に係る書面照会手続 照会文書】
https://www.fsa.go.jp/common/noact/ippankaitou/kashikin/02a.pdf

【一般的な法令解釈に係る書面照会手続 回答文書】
https://www.fsa.go.jp/common/noact/ippankaitou/kashikin/02b.pdf

 貸金業登録を受けていないヤミ金融業者により、年利に換算すると数百〜千数百%になるような
 法外な利息を支払わされたり、大声での恫喝や勤務先への連絡といった違法な取立ての被害を
 受けたりする危険性があります。

 また、いわゆる「給与ファクタリング」の利用により、本来受け取る賃金よりも少ない金額しか
 受け取れなくなるため、経済的生活がかえって悪化し、生活が破綻するおそれがあります。

 違法なヤミ金融業者を絶対に利用しないでください。

(参考)
 給与の買取りを伴わない「給与前払いサービス」については、以下の「グレーゾーン解消制度に
 基づく回答」に掲載している文書をご参照願います。
https://www.fsa.go.jp/policy/kyousouryokukyouka/grayzone/02.pdf

相談窓口
○金融庁 金融サービス利用者相談室(平日10時00分〜17時00分)
 電話:0570ー016811(IP電話からは03−5251−6811 )
 FAX:03−3506−6699
 インターネットによる情報の受付は、こちら 新しいウィンドウで開きます

○多重債務相談窓口連絡先
 https://www.fsa.go.jp/soudan/index.html

○日本貸金業協会 貸金業相談・紛争解決センター
 電話:0570−051051(IP電話からは03−5739−3861 )

○警察
 電話:#9110(各都道府県警察相談ダイヤル)

○消費生活センター等の消費生活相談窓口
 電話:188(消費者ホットライン)


一般社団法人
日本ファクタリング協会

給与ファクタリング ヤミ金 契約無効 刑事罰の対象!

東京地方裁判所は、令和2年3月24日

給与ファクタリング2件について、

貸金業法、出資法違反で契約は無効、

刑事罰の対象となる判決を言い渡した。


出資法5条3項違反で業者の不法原因給付、及びヤミ金であると認定

出資法第5条「高金利の処罰」
第5条 金銭の貸付けを行う者が、年109.5パーセント(2月29日を含む1年については
   年109.8パーセントとし、1日当たりについては0.3パーセントとする。)を超える
   割合による利息(債務の不履行について予定される賠償額を含む。以下同じ。)の契約をした
   ときは、五年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金に処し、又はこれを併科
  する。当該割合を超える割合による利息を受領し、又はその支払を要求した者も、同様とする。

 2 前項の規定にかかわらず、金銭の貸付けを行う者が業として金銭の貸付けを行う場合において、
   年20パーセントを超える割合による利息の契約をしたときは、5年以下の懲役若しくは
   1000万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
  その貸付けに関し、当該割合を超える割合による利息を受領し、又はその支払を要求した者も、同様とする。

 3 前二項の規定にかかわらず、金銭の貸付けを行う者が業として金銭の貸付けを行う場合において、
  年109.5パーセント(2月29日を含む1年については年109.8パーセントとし、
  1日当たりについては0.3パーセントとする。)を超える割合による利息の契約をしたときは、
  10年以下の懲役若しくは3千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
 その貸付けに関し、当該割合を超える割合による利息を受領し、又はその支払を要求した者も、同様とする。

民法第708条「不法原因給付」 第709条「損害賠償」
第708条(不法原因給付) 不法な原因のために給付をした者は、その給付したものの返還を請求する
ことができない。ただし、不法な原因が受益者についてのみ存したときは、この限りでない。
第709条(不法行為による損害賠償)故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を
侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。



給与ファクタリング1 無登録貸金業認定 契約無効判決  東京地方裁判所  2.3.24

給与ファクタリング業者(原告)が、譲渡人(被告)に対し、7万円の債権を4万円で買取り、
4日後に支払う契約で買戻し日の設定がなされ、債務者が支払いを怠ったことにより、
業者が譲渡人に対し金銭の支払いを求める訴訟を提起した事案である。

判決

主文 原告の請求を棄却する。

   訴訟費用は、原告の負担とする。

前提事実(争いがないか,証拠及び弁論の全趣旨により容易に認定できる事実)

原告は,債権の買取り業及び各種債権の売買並びにその仲介等を目的とする株式会社であり,
一般個人から給与債権を買い取るいわゆる「給与ファクタリング」を業として行うものである。
原告は,貸金業法3条1項所定の登録を受けていない。
被告は,株式会社Tの被用者で,同社から給与の支払を受けていた者である。同社の給与の支給日は
前月分につき翌月4日とされていた。

認定事実 (判決文抜粋)

給与ファクタリングの仕組みは,経済的には貸付による金銭の交付と返還の約束と同様の機能を有する
ものと認められ,本件取引における債権譲渡代金の交付は,「手形の割引,売渡担保その他これらに
類する方法」による金銭の交付であり,貸金業法や出資法にいう「貸付け」に該当する。
そうすると,原告は,業として「貸付け」に該当する給与ファクタリング取引を行う者であるから,
貸金業法にいう貸金業を営む者に当たる。
年850%を超える割合による利息の契約をしたと認められる(なお,これ以前に行われた取引の利率も,
いずれも年700%を超えるものであり,前記1(3)の最初の取引に至っては,年1800%を超える利率となる。)。
これは,貸金業法42条1項の定める年109.5%を大幅に超過するから,本件取引は同項により無効であると
共に,出資法5条3項に違反し,刑事罰の対象となるものである。
したがって,原被告間の本件取引が有効であることを前提として,譲渡債権に係る給与を受領した
被告に対して,債権譲渡の額面額を支払う合意の履行を求めたり,譲渡債権の額面額を不当に利得した
として不当利得の返還を求める原告の請求は,その前提を欠くものであって,理由がない。
年850%を超える利息の契約は,出資法5条3項に違反し,刑事罰の対象となる契約であるから,
不法原因給付に該当し,いずれにしても,被告は交付を受けた金銭の返還義務を負わない。

令和2年3月24日

東京地方裁判所 民事26部  裁判長 男沢聡子

給与ファクタリング2 不法原因給付を認めた画期的判決  東京地方裁判所  2.3.24

給与ファクタリング業者(原告)が、譲渡人(被告)に対し、6万3000円の債権を
4万円で買取り、30日後に支払う契約で買戻し日の設定がなされ、債務者が支払いを
怠ったことにより、業者が譲渡人に対し金銭の支払いを求める訴訟を提起した事案である。


判決

主文 原告の請求を棄却する。

   訴訟費用は、原告の負担とする。

前提事実(争いがないか,証拠及び弁論の全趣旨により容易に認定できる事実)

原告は,債権の買取り業及び各種債権の売買並びにその仲介等を目的とする株式会社であり,
一般個人から給与債権を買い取るいわゆる「給与ファクタリング」を業として行うものである。
原告は,貸金業法3条1項所定の登録を受けていない。
被告は,株式会社Pの被用者で,同社から給与の支払を受けていた者である。
同社の給与の支給日は前月分につき翌月15日とされていた。
認定事実 (判決文抜粋)

給与ファクタリングの仕組みは,経済的には貸付による金銭の交付と返還の約束と同様の機能を
有するものと認められ,本件取引における債権譲渡代金の交付は,「手形の割引,売渡担保その他
これらに類する方法」による金銭の交付であり,貸金業法や出資法にいう「貸付け」に該当する。
そうすると,原告は,業として「貸付け」に該当する給与ファクタリング取引を行う者であるから,
貸金業法にいう貸金業を営む者に当たる。
年850%を超える割合による利息の契約をしたと認められる(なお,これ以前に行われた取引の利率も,
いずれも年700%を超えるものであり,前記1(3)の最初の取引に至っては,年1800%を超える利率となる。)。
これは,貸金業法42条1項の定める年109.5%を大幅に超過するから,本件取引は同項により無効である
と共に,出資法5条3項に違反し,刑事罰の対象となるものである。
したがって,原被告間の本件取引が有効であることを前提として,譲渡債権に係る給与を受領した被告に
対して,債権譲渡の額面額を支払う合意の履行を求めたり,譲渡債権の額面額を不当に利得したとして
不当利得の返還を求める原告の請求は,その前提を欠くものであって,理由がない。
年850%を超える利息の契約は,出資法5条3項に違反し,刑事罰の対象となる契約であるから,
不法原因給付に該当し,いずれにしても,被告は交付を受けた金銭の返還義務を負わない。
令和2年3月24日

東京地方裁判所 民事26部  裁判長 男沢聡子
posted by 依田宣夫 at 12:16| Comment(0) | トピックス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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